もうすぐ東日本大震災から1年という事で、「インターネットで災害に備える方法」について特集しています。
前々回はインターネットラジオについてお伝えしました。
十分な速度の回線と電源がある場合、電波が入りにくい場所、室内でもラジオをクリアな音質で楽しめるので、普段からも使えて便利ですね。
さて今回は、インターネット経由で音声を伝える方法についてお伝えします。
この震災では携帯電話、固定電話はほとんど通じず、パソコンでのメール、そしてTwitterやSNSなどで連絡を取るのが有効だった、という事は「東日本大震災で有効だった通信手段とは?」として以前にメールマガジンでもお送りした通りです。
緊急時には、より情報の量が少なくて済む文字の方が音声よりも確実なのですね。
とはいえ、やはり「声を確認したい」という気持ちもよく分かります。
そこでインターネット経由で音声通話する方法について、平時から慣れておくと良いのではないでしょうか。
メリット・デメリットは?
これらのサービスのメリットは次のようなところですね。
- 通話は無料もしくは非常に低料金です。
- 海外の人とも無料で通話できます。
問題点は、データが大量となる事です。
このためDoCoMoのFOMAでは規制されて利用できないケースがある、あるいは他の回線でも携帯電話の回線では安定した通話は難しい事があります。
なので、スマートフォンの場合は無線LANが入るところで利用するのが良いでしょう。
どんなサービスがおすすめですか?
私としては一番のおすすめは今の所、利用者の多いSkype、ついでSkypeに無い機能を備えたViber、という所です。
それぞれのサービスの特徴は?
- Skype
インターネットでの音声通話での最大手です。
WindowsやMacだけでなく、現在はauの携帯電話でも利用可能ですし、スマートフォン用のアプリケーションも用意されています。
Skype同士の通話は無料の上、有料オプションで固定電話からの着信、あるいは各国の固定電話への発信も可能です。
映像つきの会話も無料です。Skypeのために、カメラやマイクを内蔵しているパソコンを選択するのも良いでしょう。iPhone4ではフロントカメラももちろん利用できます。
欠点は「使う前に、お互いがソフトを立ち上げておく必要がある」事ですね。事前に通話する時間を決めておくと良いでしょう。
Skypeのビジネスモデルでは、有料オプションが収益源となっていますね。安心して使うためには、ビジネスとして継続可能か、という点も見逃せないですね。
- Viber
「スマートフォンが電源オフの状態でも着信通知」してくれる機能を備えている事が特徴です。
このため、通常の電話と遜色なく使う事ができます。
また、スマートフォンの連絡先の中から、Viber を利用している人を自動的にピックアップしてくれる点も非常に便利です。
「電話する際、可能な相手にはViberで」とすると電話代の節約になるでしょう。
欠点は、iPhoneまたはAndroid用という事で、WindowsやMac用のソフトが無いという事ですね。
Viberの場合はビジネスモデルは特に無く、これから収益方法を考えるという事だそうです。
- LINE
一時期テレビや雑誌などで大々的に宣伝していたソフトです。そのせいでダウンロード数も相当な数になっているとの事。
元々は装飾付きで文字メッセージを送る機能がメインで、この機能はスマートフォンではない携帯電話で利用が出来るとの事です。
パソコン版の音声通話機能ソフトも開発中との事。(3月7日追記:Windows版、Mac版も追加されました。ただし現在の所、登録にはスマートフォン版で登録しておく必要があるそうです)
‥‥なのですが、大変恐縮な事に、私の周りで使っている人が居ないため、私もほとんど試せていません。
LINEはNAVERという韓国企業が作成しています。オンラインゲーム等で有名な会社ですね。こちらもビジネスモデルはこれからの模様です。
- FaceTime
MacやiPhoneが相手なら、FaceTimeでビデオ通話が可能です。
メリットは最近のiOSに最初から搭載されていて、起動が比較的簡単な事でしょう。
欠点は、WindowsやAndroidと通話できない事、Mac OS版は有償という事ですね。
- Google Talk
Google Talkは、Gmailの画面上で相手とメッセージを送るものでしたが、後付けの「プラグイン」を利用することで音声通話も可能になっています。
Windows、Mac、Linux、一部のAndoroid端末と、iPhoneのTalkatoneで使うことが出来ます。
欠点は、やはりユーザーが少ない事ですね。
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